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nobleレーベルにfilmsと言う名の新たな仲間が加わります。
filmsのサウンドを端的に表すと、物語性が高く、イメージを喚起させる視覚的要素の強い音楽、つまり、その名の通り、極めて映画的な音楽と言えます。クラシック、ミニマル、エレクトロニカ、アンビエントなどの境界線を行き来しつつも、しかしそのどれにも収まらない、フリーフォームに鳴らされる自由で美しい音楽です。
『messenger』と銘打たれたこのアルバムは、架空の寓話をテーマに創作された、filmsの記念すべき処女作になります。ピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロと言ったクラシック楽器の、教会音楽を想わせる厳かなアンサンブルに、少しの電子音、そして靄の向こうから聴こえてくるような儚げな女性ヴォイスが折り重なる、アルバム全体がまるで1つの重厚な物語のような作品です。遠い異国、暗く深い針葉樹の森の中を彷徨っているような、廃退的な美しさを纏ったこの静寂な幻想世界に、リスナーは知らず知らず引き込まれている錯覚に陥るでしょう。気品と狂気と美しさと醜さを全て内包したダーク・ファンタジー。filmsが描く不思議の国。夜に聴く事をお勧めします。
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